多人数参加型遠隔協調のための集合ポインタと代理ポインタ
概要
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大規模分散環境において合意形成や協調作業を容易にするために、テレポインタを集約する機能をもった集合ポインタおよび代理ポインタを研究しています。 |
キーワード
大規模協調、テレポインタ、集約、投票、委譲
説明
- 多人数が参加し、相互に通信が可能な学習環境において、多人数の協調を支援する集合ポインタおよび代理ポインタを提案
- 集合ポインタや代理ポインタは、多数の個別のポインタを統合して、1つもしくは少数に縮約したポインタ
- 集合ポインタおよび代理ポインタの機能を有する2次元ビデオおよび3次元ビデオ(立体ビデオ)を利用した遠隔協調学習環境を構築
- 集合ポインタおよび代理ポインタの効果および有効性を実験的に検証
- 集合ポインタ、代理ポインタの統合条件および統合した結果をポインタとして表示する際の位置、大きさ、色、透明度等の属性の変化関数を研究
集合ポインタ
個別ポインタのスケーラビリティの課題を補償し、より適切に意思を表明でき、それを理解しやすくすることを目的とする (研究の背景)
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個別ポインタから集合ポインタへのマッピング |
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生成法 |
ポインタ委譲 (代理ポインタ)
- 利用者が自分の遠隔ポインタの権限を他者に委譲
- 代理ポインタ
- ポインタ委譲機能を有する遠隔ポインタ
- 一種の投票システムによってポインタ委譲を実現 •公平性を確保
- 代理ポインタは、代理の重みを持つ
- 代理の重みは、大きさ、色、不透明度などで表現
研究の背景
- 大規模遠隔コラボレーション
- 技術的には容易になってきている
- 音声コミュニケーションは難しい –話者の調整が必要
- 視覚的コミュニケーション
- テレポインタの役割
- Embodiment
- Gesture
- Coordination
意見の集約の共有の従来の方法の課題
多肢式設問が利用されてきている。しかし、多肢式設問では中間的回答ができない。テレポインタを利用してポインタ位置による意思や選択の表明ができるが、個別ポインタのみでは、集約を観察者が行わなければならない。また、観察者による集約にはばらつきがあり、不正確である。さらに、多人数のコラボレーションで個別テレポインタを用いると画面がポインタで埋まってしまうという問題が起こる
多肢式設問
多数の個別テレポインタの利用
関連研究
関連する発表
- Noritaka Osawa, "Pointer Delegation for Group Collaboration using Telepointers," CHI '07 extended abstracts on Human factors in computing systems(CHI2007), pp.2603 - 2608, (2007/04).
- Noritaka Osawa, and Kikuo Asai, "Graphical Drawings on Web Browsers using AJAX Techniques," The Sixth International Conference on Web-Based Education (WBE 2007), pp.511-516, (2007/03).
- Noritaka Osawa, "Aggregate Pointers to Support Large Group Collaboration using Telepointers," CHI '06 extended abstracts on Human factors in computing systems (CHI2006), pp.1169-1174, (2006/04).
- 大澤 範高, "集合ポインタ", グループウェアとネットワークサービスワークショップ2005 (GN Workshop 2005), pp.75-80, (2005/11).
今後の予定
Webページを共有し、その上で複数のテレポインタの共有、集合ポインタ、代理ポインタをサポートするシステムを研究開発する予定です。
これまでに開発したマルチメディアツールキットライブラリと共に利用できる集合ポインタ、代理ポインタの機能を有するモジュールを作成する予定です。