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研究概要

研究のあらまし

おうぎ - 没入型オブジェクト指向プログラミングシステム

概要

Ougi

仮想現実感技術によるプログラミング支援を目的に、初心者のプログラミングにおける基本的な要素や制約の理解、大スクリーン、没入環境の活用を目標としたシステムです。

特徴は、身体を用いた編集・操作(直接操作)、ジェスチャー を可能にしていること、構造および制約を可視化し、理解を助けるためにプログラミングに必要になる要素、関係の3次元可視化を行っていることです。

キーワード

没入型プログラミングシステム、オブジェクト指向、直接操作、身体性


説明

「おうぎ」は、没入型仮想現実感環境において直接操作や手振りなどの身体動作によってプログラミングを可能とする没入型プログラミングシステムである。没入型プログラミングシステムは、抽象データの可視化および仮想現実感技術を利用した操作を活用している。3次元仮想空間内でマルチモーダルインタフェースを利用した直接操作および手のジェスチャーによってプログラムの作成・編集およびその実行制御を行うことができる。「おうぎ」は、プログラム表示にテキスト表現と図的表現を併用し、それらの利点を活用することをめざしている。図的な表現では、ジグソーパズル的表現を用いて文法上の制約を可視化することができる。プロトタイプシステムは、Java言語のサブセットを対象言語としてサポートしている。

ビデオ

デモビデオ (wmvファイル、約27MB)

没入環境における利用例

没入型環境における利用例

クラスの手動レイアウト

クラスの手動レイアウト

変数値調べ

変数値調べ

再帰呼出しされた際のアクティベーションフレームの表示

再帰呼出しされた際のアクティベーションフレームの表示


関連研究

3次元アプリケーションのためのツールキットライブラリ: it3d

制約と関係のジグソーパズル的表現


関連する発表


今後の予定

プログラム空間歩行制御機能と状態および関係の触診機能を備えた没入型学習環境

  • 情報教育のプログラミング学習に、没入型仮想現実感技術およびマルチモーダル技術を導入することによって、これまでの情報教育では利用されていない身体性を活用した新しいインタフェースを考案・開発
  • そのインタフェースを利用して、抽象的な情報を扱う学習に関する興味を高め、理解を深めることをめざす
  • プログラミング学習のための手と足の活用に着目し、研究を行う。
    • プログラミングの際に理解すべき抽象的な関係や状態を手で触って理解する触診機能の開発
    • 手の指の延長のメタファによるプログラム状態の遠隔感知
    • 操作機能の開発 •プログラム空間の歩行によって実行制御を行う歩行制御機能の開発
    • 没入型仮想環境に適した没入型プログラミング言語システムの設計・開発